ぶろぐはぶろぐ。

2018年12月31日のブログ

冬の朝、家を出ると家の周りがしんとしてる事が多い。

その「しん」としてる空気がすごく好きだ。
夜はあんなに賑やかな、少し汚いけどいつも常連さんで賑わってる居酒屋。
うるさいくらい警告音を鳴らしてくれる家の前の踏切。
夕方には幼稚園の先生達が台車に沢山の子どもを乗せて、踏切の前を通る電車に手を振ってるのに、朝は人っ子一人いない。
私の(あるかないかわかんないレベルの)小さな鼻だけど、ツンとした寒さを伝えてくれる冬の空気感。


半年前まであまり良いイメージのなかった池袋に住むなんて正直1ミリも考えたことなかったし、何より当時付き合ってた人に急に浮気されて「もう帰らない」なんて言われて、その日から別の女の家に住まれる未来なんて全く思ってもみなかった。


今となっては、こういう映像業界なんていうクソみたいな世界で食っていってるような私に、限りなく一生ネタとして話せるようなすべらん話を作ってくれてありがとうと言えるが、やはり4月だか5月だかあの辺の時期はめちゃくちゃ辛かった。
どんなにひどいことをされたとしても、私にとって大切な人だった。確かすごく褒めてくれたし、いつも笑顔でいてくれた。
たまにお互いメンヘラってた時もあったかもしれんが、でも基本的にはいつだって楽しいことをたくさん私に教えてくれて、私に沢山のものを与えてくれた。


でもそれは彼だけじゃない。今まで私と付き合ってくれた人、いや、私の好きな人全員がそうだった。

いつだって彼らの残存が私の横にあり、私の目の前にある。電車に乗っていると、たまに歩道橋から当時好きだった人がぼーっと突っ立ってるような気がして、ハッとさせられる。それは、私の好きな今朝の風景に近いのかもしれない。


今年はたくさんの素敵な仕事に携わらせてもらった。
ある人に「なにがしたい?」と聞かれた時に、「自分の目で耳で聞いたものを映像にしたいです」と答えながら、内心、え!私そんなこと思ってるんだと思った。

長く撮らせてもらっている女の子たちの現場にも、たくさん行かせてもらった。彼女たちにはいつも刺激をもらっていて、彼女たちの成長スピードや信念にいつも「自分を信じること」の大切さを学んだ。
今年から撮らせてもらっているバンドのツアーについていって、「自分」の声で歌で演奏で届けるバンドというものが改めてどんなにカッコよくて無敵で夢を与えてくれるものなのかを学んだ。
そして、素敵な音楽のPVも撮らせてもらった。
またひとつ、たくさんの学びをえて、大きくなれた気がした。


失恋した時も映像を撮る時もいつだって、私の周りには素敵な人が溢れていて、その人たちのおかげで私は一つの形になれている気がした。


私はなにものでもない。
ただのドロドロとしたダラけたカスみたいな人間で、そんな私を人間という形にしてくれるのはいつだって私の周りにいる素敵な人たちだった。


2019年はどんな一年になるんだろう。
2018年以上に楽しいことがたくさんある1年でいたいなって思うし、お世話になった人たちにもっともっとたくさんのものを返せるスーパー最強素敵サイヤ人に、私自身もなりたい。


2018年もたくさんありがとうございました。
30歳になった私はたくさんのものをたくさんの人にお返しできる、そして一緒にいて、なにこいつブスだけど超たっのし〜(アヘ顔ダブルピース)と思われるような人間になりますので、今しばらくお待ちください土下座