ぶろぐはぶろぐ。

『アニーホール』見ました

高校2年生か、3年生の頃、現代文の時間に
山月記を習ったんだけど、
どうしても主人公がなぜか虎になってたってのが理解できなかったんだよね。私。
いや、もちろんわかるよ。それが心の描写だとかそういうのは。
でもどうも「なんでこいつ急に虎になったんだよ…」とそこがひっかかってしまって
、一度気になったらもうそれしか考えられない私は、
話の本筋がしっくりこなかったのです。

ちなみに、そんな私がとった行動はと言うと、
現代文の先生に休み時間質問にいき、すごく嬉しそうな顔をした先生に
「なんで虎になったんですかね?彼」ともう直入で聞く事でした。
まぁ、もちろんめちゃくちゃ怒られたよね。
またその怒り方がさ、「そこじゃないだろ!大切なのは!」って怒られたから、
こっちもかちんときて
「いや、大切なポイント決めるのは文章読む人の自由じゃないですか…」って
ぼそっといったら、こりゃまたすっげぇキレられた事を思い出した。今日


というわけで、アニーホールを見たんですが。
「なんで元カレとアニーが喋ってるシーンに二人がいるの!?」
とか
「なんで映画館で急に教授本物でてくんの!?」とか。
そういうのが、一切!!!ならなかったわけです。

なんか、全然不思議に思わなかったんだよね。気にならなかった。
逆にすっごいそういう所面白かった。
画面の半分ではアニーの実家が、もう半分ではわちゃわちゃとしたアルビーの実家が。
とかすごく笑った。

結構どんな映画とか文章でも、急に突然ファンタスティックなことが起こると
「え?なんで?」ってなってもうなんかそこで気が抜けてしまうのが
だいたいなんだけど、
アニーホールに関してはそれが一切なかったなぁ。
ただ単純にかっこよかった。

ウディアレン演じるアルビーの事を「インテリぶる」だなんて一言で片付けちゃいけないと思うんだけど、
「ぶってる」奴とつきあう「なんかバカなまっすぐな彼女」っていいよなぁ。
バカだけどバカじゃないし、アニーにはなんか上手く言葉にできない魅力がたくさんある。
それは、顔・ファッションそんな所だけじゃなくて、
別れた後も、アルビーのエビの写真を飾っているところだったり、
どうしても会いたいと夜中に泣いて電話しちゃう所だったり、
かと言えば、簡単にLAにいっちゃったり。

なんだか、魅力的だよね〜。


あーでも93分間楽しかった。
やっぱり映画はこの位が一番ベストですね